唐津街道 福岡・博多その4 承天寺あたりをぶらぶら・・

はなはな

2013年06月09日 20:47




 昨日(6月8日)は、ちょっと近くまでいったので、御供所町のあたりをうろうろしてきました。
 お菓子の調査には、一見関係なさそうにみえるでしょう・・・。 実は、関係、大ありなのです。

 御供所町のあたりは、お寺が多いエリアです。
 山笠の時によく紹介されるお寺も幾つかありますが、その中で、私のお菓子の調査に関係あるのが、承天寺です。

 承天寺は、饅頭の発祥の地の一つなのです。(日本における饅頭の起源は2つの系統が有るといわれています) 
 1241年に承天寺の聖一国師が、栗波吉右衛門に饅頭の作り方を伝えたのがはじまり。博多に伝わったのは酒饅頭だそうです。
 承天寺の境内の中には、写真のような、饅頭の碑があります。


 
















 


 伝わったのはお饅頭だけではありません。 饂飩も伝わりました。同じように、境内に碑があります。小麦粉の使い方が伝わったという事ですね。

 博多に伝来したものは、意外と多く、近くの聖福寺には、栄西がお茶を伝えています。
 栄西はあちらこちらでお茶を植えているようで、先日は平戸でお茶発祥の地を訪ねましたし、佐賀の背振に近いところにも、栄西ゆかりの茶畑があります。

 食べ物ではありませんが、承天寺は、博多織の発祥の地でもあります。
 
 せっかく、お饅頭発祥のお寺に行ったのだから・・・というわけではありませんが、近くの古いお饅頭屋さんにも寄って来ました。

 佐座まんじゅう店です。
















創業が大正5年だそうです。(今年で97年も営業しているということですね~)


















町のお饅頭屋さんです。




































お饅頭は上のピンクと右の白いものが、酒饅頭
その下と中央が破れ饅頭
黒いのがおはぎ 栗がのっているのが赤飯饅頭(餡の代わりに赤飯がはいってる) 

 食べてみたら、皮がちょっと固めでしっかりしてました。
 餡はほどよい良い甘さ。
 一番気に入ったのが、赤飯饅頭で、皮の引きの強さと中の赤飯がマッチしてました。他の店では見ないしね。(珍しい気がします。)

 地域に根ざした小さなお饅頭屋さんです。普通のものが普通に売られている。
 長く残っていってほしい風景です。



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~長崎街道(シュガーロード)に魅せられて~
 長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
 私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。
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