シュガーロード~鶴の子 鶴乃子 雪うさぎ~

2013年02月05日


先日、入手した湖月堂の「鶴の子」
 詳細といきさつは先日かいてますのでそこを見てくださいね。

 シュガーロードのお菓子たち~小倉 常盤橋(起点)~
 シュガーロードのお菓子たち ~小倉の銘菓 鶴の子
 さて、「鶴の子」というと、福岡の人は、絶対に石村萬成堂の「鶴乃子」と思うでしょう。・・・とブログに書いたら、並べてみたくなったので、本日、久しぶりに買ってきました。
 ついでに、風月の雪うさぎも・・・・。マシュマロのお饅頭・・って言うとこれもね同じ仲間だし(笑)

 
 手前 鶴の子(湖月堂) 後ろ 左が鶴乃子(石村萬成堂) 右 雪うさぎ(風月)
 シュガーロード~鶴の子 鶴乃子 雪うさぎ~

 
 




















包装紙を取ってみるとこんな感じ
 シュガーロード~鶴の子 鶴乃子 雪うさぎ~

 


















 さて、先日のブログでも書きましたが、鶴の子(湖月堂)は落雁のお菓子です。
 鶴乃子(石村萬成堂)は、マシュマロに白餡のお菓子です。

 石村萬成堂は明治38年創業。なんとあの川上音二郎が所有していた長屋を借りての創業だったらしいです。川上音二郎といえば「オッペケペー」でしられる、新劇の祖。(上川端商店街の入り口に像がありますね~。) ちなみに、創業した長屋は戦災で失われてるそうです。面影は今の本店に見ることができる・・とのことでした。

 で、この鶴乃子は、鶏卵素麺の裏商品だったらしいです。鶏卵素麺は卵の黄身と砂糖で作るお菓子。なので、白みがたくさんあまっちゃった・・どうしよう・・ってな感じで開発されたお菓子らしいのです。
 
 余談ですが、マシュマロをはじめて日本にいれたのは、森永太一郎(森永製菓の創始者)だそうです。マシュマロ=エンジェルパイとおもっている私としては、なるほど~~~って感じです。でもヒットしなかったらしい。その後(大正時代)にキャラメルがヒット。森永キャラメルです。ちなみに森永太一郎は佐賀出身。

 もう一つ余談、江戸時代、黒田藩が財政難になったときに、養鶏をひろめて、卵で財政を立て直そうとしたらしいのです。当時は卵は貴重品。それが高価な砂糖と結びついて出来上がったのが鶏卵素麺。で、時代が下ってあまった白みでマシュマロ。卵を産まなくなった鶏を使って水炊が出来た・・・という話。財政を支えた養鶏から名物がたくさん生まれたってわけね。

 話をもとにもどしまして・・。
 写真で二つの鶴の子(鶴乃子)をくらべてみますと、鶴の子一つだけでは気がつきにくかった色あいの違いがはっきりわかります。下の落雁の方は少し黄みかかってるかんじ。上は真っ白(マシュマロ) 形も、鶴の子のほうがほっそりと鶴らしい。
 シュガーロード~鶴の子 鶴乃子 雪うさぎ~

 
 
 















 割ってみたら
 シュガーロード~鶴の子 鶴乃子 雪うさぎ~ 
  
  



















  どちらも白餡。原料は手亡豆。これも一緒
  ちなみに雪うさぎも同じく白餡で手亡豆です。

  食べてみると、鶴乃子はマシュマロの印象がつよくて、餡の印象があまりないなあ・・。
  鶴の子は落雁と一体になっていて口どけが良い感じ。(あくまでも私の主観です)

  写真にはありませんが、雪うさぎのマシュマロはゼラチンをつかっていて、卵ではないそうなので、卵アレルギーの方でも食べれるそうです。

 その為なのか?鶴乃子とちょっと食感が違うマシュマロでした。

 比べてどうなのよ・・って話ですが、やっぱり白餡なんだ~~って白餡迷宮にはまり込んでる私としては興味津々なのであります。

 *白餡迷宮・・・・九州北部のお饅頭は圧倒的に白餡なのであります。なぜ??

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さて、ここでおさらいコーナー
 ~長崎街道(シュガーロード)について~
 長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
 私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。
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Posted by はなはな at 22:43│Comments(2)番外編
この記事へのコメント
初めまして、柳嘉寿子さんからこのブログを教えてもらい興味深く拝見しました。私もお菓子を作ります。そして両親の実家が長崎で小さい時から長崎⇔小倉の往復をしています。長崎は叔母が二人いて浦上駅とめがね橋近くに住んでいます。私は現在、柳さんと同じ会社で勤め先は東京です。(住まいは横浜ですが)さて本題です、長崎街道の存在は知っていましたが、それが別名シュガーロードと言うことは存じませんでした。でもそう言われると、小さいころから長崎のお菓子はカステラはもちろん、桃カステラ、鯉菓子、一口香(いっこうこう)、キンセンピン、ヨリヨリ(本当は正式名あるのでしょうが。。)チェリー豆ってあったナーって思い出しました。今月長崎に行かれると柳さんから伺いました。行かれましたらお菓子ではないですが、卓袱料理にもでますが「ハトシ」をお試しください。(もうご存知かもしれませんが)サンドイッチ用のパンに魚のすり身を捲いてロール状にして揚げたものです。ちょっとしたおやつです。
Posted by 住吉睦子 at 2013年02月09日 19:18
住吉さま
 コメントありがとうございます。柳さんつながりですね。
 情報もありがとうございます。
 コメントに気がついたのが本日で申し訳ありません。
 長崎にいってきました。ランタンフェスティバルのさなかでしたので、あの狭い新地は人でごった返してました。ハトシ・・たべたかったのですが、並ぶのが面倒であきらめました。桃カステラをはじめ、とんぴんかん、梅月堂のシースクリーム、などなど食べたり買ってきたりいたしました。長崎で一番古い洋菓子店にもいってきました。長崎はさすがにシュガーロードの基点。ここから砂糖が北部九州にはこばれ、関西や関東へ行ったかと思うと感無量でしたよ。
Posted by はなはなはなはな at 2013年03月05日 17:57
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