シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~

2013年12月27日

 2013年12月18日、シュガーロード モニターツアーに参加いたしました。
 行き先は、平戸・諫早・長崎です。
 
 平戸の事はこちらをご覧下さい→☆☆☆

 平戸を後にして、次に訪れたのは【諫早】です。

 地図をみると、長崎県のくびれた部分に位置する、諫早。
 有明海、大村湾、橘湾と3つの海に囲まれています。長崎街道や島原街道も通り、交通の要所として栄えたであろう・・と思わせます。今でも、JR九州の長崎本線・大村線と島原鉄道がとおる交通要所です。砂糖も水、陸両方からはいってきたのかもしれませんね。

 歴史的には、戦国時代、龍造寺家晴がおさめ、初代、諫早家をなのり、その後、佐賀藩諫早領となりました。

 諫早のお菓子・・・というと、真っ先に思いつくのは、諫早おこし・・です。
 
 おこしは、歴史的には古いお菓子で、平安時代に唐菓子の一種として日本につたわったといわれています。
 東京の雷おこしや大阪の粟おこしを思い出す方も多いのでは・・。実は、シュガーロードのまわりでも良く見かける伝統的なお菓子です。例えば、鳥栖(佐賀県)の鳥栖おこし。佐賀の松原という地名が残るところには、昔、松原おこしがありました(今はありません)。松原おこし・・というと、唐津(佐賀県)に有名な松原おこしがあります。 久留米(福岡県)にも阿わやおこしがありますね。(シュガーロード沿いではありませんが)・・といった具合にです。

 おこし・・が興す・・に通じるということで、お家の繁栄を願った縁起菓子でもあるようです。

 さて、話を諫早おこしにもどしましょう。
 諫早で訪れたのは、おこしの老舗「菓秀苑 森長」の工場です。こちらで、おこし作りを見学、試食。それから、半熟 生カステラの試食をさせていただきました。
 シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~
 


 菓秀苑 森長は、創業が1793年(寛政5年)。220年の歴史を持つお店です。
 最初の180年はおこしだけを販売していましたが、その後、カステラなどのいろいろなお菓子も作るようになった・・(代表取締役社長 森淳氏談)そうです。

 工場では、会長の森長之氏からお話をうかがいました。ガラス越しにおこしを作っているところも見学しましたよ。とても美味しそうな、よい匂いが漂ってまして、出来上がったばかりの、ピーナツおこしをいただきながらの見学でした。

シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~

シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~

 おこしの材料は、米・水飴・黒砂糖(黒おこしの場合)
 諫早は、長崎県で一番の米の産地だそうで、昔から農家がおこしを作っていたという。(森長創業以前から)
 「黒おこしが出来るまで」という手書きの可愛らしい解説レジュメ(これがものすごくわかりやすい解説でした♪)、ざっと作り方を書いてみると、白米を蒸して乾燥させ熱を加えて膨らましたもの(乾飯)がおこしのもとになるらしい。これに水飴と黒砂糖を加えて拡販、その後、枠に入れて手でのばし、長方形に機械でカットしたら出来上がり・・らしい。乾飯は、牛乳をかけて食べてもおいしいとのこと。(ちょっと気になりました)

 久しぶりに食べたおこしは、甘く香ばしく懐かしい味でした。小さい時によく食べたことをおもいだしました。諫早おこしは、雷おこしや粟おこしに比べてやわらかめだそうです。お土産に黒おこしを買ったのですが、これがまた、黒砂糖の味と独特な味わいがよく、やめられない、止まらない・・・状態に。もっとたくさん買ってくればよかった・・・

 おこしは古い伝統のあるお菓子でありますが、古臭いお菓子ではありません。今ではこんなにかわいいパッケージのおこしが・・・。puchi OKOC(ぷちおこしー)は、ちょい土産にいいですね~。
シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~


 工場のとなりには、あら・・・めずらしい。
 福岡の石村萬成堂と森長のダブルネームのお店がありました。
 両方のお店のお菓子が買えるんです。
 そちらに場所を移して、お楽しみ♪「半熟 生カステラ」の試食をさせて頂きました。
シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~

 
 この生カステラは2009年11月に発売されたものなのですが、紹介されると同時に爆発的に売れて大変だった・・・というお話を伺いました。伺いながら、その爆発的に売れた時に、お取り寄せを私はしたんだわ・・・と思い出し、ちょっとニヤニヤしてしまいました。テレビで紹介されているのを友人がみて、ぜひ食べたい・・と一緒にお取り寄せをしたのです。ただ、解凍がヘタだったのか、テレビでみたような「とろり~~ん」って感じではなかったので、今日はリベンジを・・と密かに思っていました。

 いただいた生カステラはこれです。とろり~~ん・・・ってなってました。リベンジできてよかった♪ 味は普通のカステラより卵の味が濃厚です。
  シュガーロードモニターツアーに参加♪ ~諫早~

 カステラはポルトガルがもたらした南蛮菓子です。カステラという名前はスペインのカステリアという古王国からという説が有力ですが、カステラという名前のお菓子はないそうです。スペインのビスコチョ、ポルトガルのパン・デ・ロー が近いもののようです。以前、ポルトガルのパン・デ・ローには、半熟のものがあるようにきいたことがあります。(うろ覚えなのでちょっと怪しい情報ですが・・・)半熟カステラをいただきながら、そんなことをふと思い出しました。

 今回の見学などを通じて、伝統のお菓子を守りながら、時代にあったお菓子も作っていく老舗の力を見た・・そんな感じがしたのでした。


 楽しい工場見学の後は、諫早の眼鏡橋を見に行きました。
 建築フェチ(私は洋館や石造りの橋など古い建造物が大好きです)としてはこれははずせない。詳細はまたページを改めて書くことにいたしましょう。




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~長崎街道(シュガーロード)に魅せられて~
 長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
 私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。

 近頃は、長崎街道からはみ出しております。あしからず・・・
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 街道に当てはまらないお菓子などのことは、テーマ、お菓子ストーリー・スイーツ女子の日々に書いています。

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Posted by はなはな at 22:54│Comments(0)番外編
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