シュガーロード ~佐賀その4 寿賀台~
2013年03月17日
2013年3月16日、 佐賀にいってきました。
先にUPした内容はカテゴリーの佐賀をご覧下さい。
さて、今回の最大の目的は、恵比寿ギャラリーに展示してあるという【寿賀台】(すがだい)をみること。
【寿賀台】というのは、昔、佐賀県の西部エリアの結婚式には必ずみられたものだそうで、砂糖菓子と飴細工を組み合わせた華やかなお菓子だそう。実物をきちんとみるのは、初めて。本では、長崎街道のお菓子を語る物には必ずといっていいほど写真が載っているけれど、やっぱり本物を見ないと、雰囲気などはわからない。
どうも自宅で行われる結婚式で飾られる物だったらしく、昭和30年代がピーク。その後はだんだん減少して、今では見られなくなった、幻の菓子である。
一目を引く・・という点では、ウェディングーキのような存在?だったのかもしれないね~~なんて思いながら、会場到着。
入り口正面に飾られていたので、いきなりのご対面!びっくり・・。思っていたより迫力がある。 さすが結婚式でつかわれていただけあって、会場栄えがするというか、とても華やかになる。
足のついた台に松が配され、飴で作られた垂れ幕を背景に金花糖の鯛や宝船などが飾らている。下には、千代結び。
雰囲気はレトロっぽいけれど、愛嬌があってみていると楽しい。なんと言ってもこれは見たことがない者にとっては驚きがある。
砂糖をふんだんに使った富を象徴する品・・・砂糖を潤沢に手に入れることができた土地柄ならではのお菓子である。
見た目の愛嬌とは反対に、これを作る技術がまた凄いのだそうだ。高温の飴との格闘になるそうで、時間もかかるし、重労働となる。金花糖も熱い煮詰めた砂糖を型に流し込み・・・といった一連の作業。職人技の結集で作られているのだ。
ちなみに金花糖の型は肥前の焼き物の技術が生かされていて、そういったことからも、焼き物の技術を受け継ぐエリアだからこそ、寿賀台のようなものができた・・ともいえる。
寿賀台は後継者がなく、存続も危ぶまれた時期もあったそうだが、近年、若い職人さんたちが出てきたそうで、この時期の佐賀城下ひなまつりはその若手の技術のお披露目の場となっているそうだ。
《寿賀台の他にも・・・》
恵比寿ギャラリーでは、他にも肥前のお菓子がたくさん販売されていて、私のようなお菓子を追いかけている者にとっては、勉強にもなるし、とてもたのしい。(かつ、美味しい)
ちょうど丸ぼうろの実演もあっていて、焼きあがったところに遭遇。日頃は食べれない、焼きたての熱々の丸ぼうろを試食させていただいた。丸ぼうろの焼きたてはふわふわなんだ・・・(冷えるといつもの固さになるのだけど)食べながら、あ~、カステラと(ほぼ)同じ材料でできているんだな~・と改めて思ったのも我ながら可笑しかった。
焼きたての丸ぼうろ・・鉄板からとっているところ
落雁も展示してあって、その愛らしいこと。お菓子の追っかけをして、改めてその可愛らしさと美しさを発見。残していきたいお菓子である。
佐賀城下ひなまつりは3月20日までです。もうすぐ終了。興味のある方はおいそぎあれ・・・
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さて、ここでおさらいコーナー
~長崎街道(シュガーロード)について~
長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。
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当ブログ内の文章、写真、その他の無断転用、転載を固く禁じます
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さて、今回の最大の目的は、恵比寿ギャラリーに展示してあるという【寿賀台】(すがだい)をみること。
【寿賀台】というのは、昔、佐賀県の西部エリアの結婚式には必ずみられたものだそうで、砂糖菓子と飴細工を組み合わせた華やかなお菓子だそう。実物をきちんとみるのは、初めて。本では、長崎街道のお菓子を語る物には必ずといっていいほど写真が載っているけれど、やっぱり本物を見ないと、雰囲気などはわからない。
どうも自宅で行われる結婚式で飾られる物だったらしく、昭和30年代がピーク。その後はだんだん減少して、今では見られなくなった、幻の菓子である。
一目を引く・・という点では、ウェディングーキのような存在?だったのかもしれないね~~なんて思いながら、会場到着。
入り口正面に飾られていたので、いきなりのご対面!びっくり・・。思っていたより迫力がある。 さすが結婚式でつかわれていただけあって、会場栄えがするというか、とても華やかになる。
足のついた台に松が配され、飴で作られた垂れ幕を背景に金花糖の鯛や宝船などが飾らている。下には、千代結び。
雰囲気はレトロっぽいけれど、愛嬌があってみていると楽しい。なんと言ってもこれは見たことがない者にとっては驚きがある。
砂糖をふんだんに使った富を象徴する品・・・砂糖を潤沢に手に入れることができた土地柄ならではのお菓子である。
見た目の愛嬌とは反対に、これを作る技術がまた凄いのだそうだ。高温の飴との格闘になるそうで、時間もかかるし、重労働となる。金花糖も熱い煮詰めた砂糖を型に流し込み・・・といった一連の作業。職人技の結集で作られているのだ。
ちなみに金花糖の型は肥前の焼き物の技術が生かされていて、そういったことからも、焼き物の技術を受け継ぐエリアだからこそ、寿賀台のようなものができた・・ともいえる。
寿賀台は後継者がなく、存続も危ぶまれた時期もあったそうだが、近年、若い職人さんたちが出てきたそうで、この時期の佐賀城下ひなまつりはその若手の技術のお披露目の場となっているそうだ。
《寿賀台の他にも・・・》
恵比寿ギャラリーでは、他にも肥前のお菓子がたくさん販売されていて、私のようなお菓子を追いかけている者にとっては、勉強にもなるし、とてもたのしい。(かつ、美味しい)
ちょうど丸ぼうろの実演もあっていて、焼きあがったところに遭遇。日頃は食べれない、焼きたての熱々の丸ぼうろを試食させていただいた。丸ぼうろの焼きたてはふわふわなんだ・・・(冷えるといつもの固さになるのだけど)食べながら、あ~、カステラと(ほぼ)同じ材料でできているんだな~・と改めて思ったのも我ながら可笑しかった。
焼きたての丸ぼうろ・・鉄板からとっているところ
落雁も展示してあって、その愛らしいこと。お菓子の追っかけをして、改めてその可愛らしさと美しさを発見。残していきたいお菓子である。
佐賀城下ひなまつりは3月20日までです。もうすぐ終了。興味のある方はおいそぎあれ・・・
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さて、ここでおさらいコーナー
~長崎街道(シュガーロード)について~
長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。
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森永太一郎展
シュガーロード ~佐賀その8 梅鉢~
シュガーロードのお菓子たち~佐賀その6 鶴屋のお菓子~
シュガーロード ~佐賀その5 有平糖 佐賀と長崎の千代結び
シュガーロード~佐賀その3 佐賀城下の長崎街道~
シュガーロード~佐賀 その2~
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Posted by はなはな at 21:47│Comments(0)
│佐賀
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