シュガーロード ~佐賀~

2013年01月28日

 2012年12月11日にシュガーロード(長崎街道)の取材で佐賀県を歩いてきました
 前回までの内容はこちらで
 シュガーロードのお菓子たち ~田代(佐賀県)~
 シュガーロードのお菓子たち ~田代(佐賀県)その2~ 
 シュガーロードのお菓子たち~田代(佐賀県)その3~
 シュガーロードのお菓子たち~鳥栖~ 
 シュガーロードのお菓子たち~小城~    


 小城から佐賀にもどって、ちょっとだけ下車。駅前にある【北島】によってみました。
 【北島】は丸ぼうろが有名です。
 私は丸ぼうろより花ぼうろが好きですけどね。
 
 お店で商品をみていたら、店員さんが「どちらからですか?」と尋ねてこられました。私たちが商品を珍しそうに選んでいたからでしょうね。すかさず、「シュガーロードのお菓子を調べてます」といったら、その店員さんはお菓子の本をみせてくれて、佐賀の名物のお菓子などを教えてくださいました。とっても親切で、びっくりです。

 気がつけば、今日うかがったお菓子屋さんはどこも親切でした。小城の村岡総本舗は、特におっとりとした雰囲気で社員教育が行き届いてました。また訪れたいとか、福岡でも村岡総本舗や北島でお菓子を買おう・・って思います。新入社員の時に研修でよくいわれる「あなたは会社の代表です。」という言葉を思い出します。社員の態度でその会社のイメージがよくなったり、悪くなったりする物だという事を身を持って体験したって訳です。

 余談ですが、とある福岡の老舗のお菓子屋さんの話・・。私の友人がお問い合わせをしたところ、わからないから本店に電話をかけてください・・という。ならばと本店の電話番号を聞いたら「わからないので自分で調べてください」といわれ、そのままガチャンと電話を切られたそうです。ちょっとびっくりでしょう。そこのお菓子は買わない・・っておもいますよね・・・。

 その反対の話、これは私が体験した話。東京にたまたま行っていたときのこと。テレビで山本寛斎ガデザインした羊羹が販売されていると紹介されていたので、早速販売している「とらや」に電話をしたら、予約販売で売り切れてるという。でも、○○博物館なら1日限定20本の販売をしているので、朝早く行けば大丈夫ですよ・・・という内容をとても丁寧に教えてくださいました。「とらや」のファンになったのは言うまでもありません。

 閑話休題、話を【北島】にもどしまして、買ったお菓子はこれ
シュガーロード ~佐賀~

丸ぼうろ 花ぼうろ オブリガード

 丸ぼうろは、あまり食べないんだけど、久しぶりにちゃんと食べてみよう・・とおもって。
きちんと味わって食べると、蜂蜜の味がちょっと際立ってました。是が千鳥饅頭の皮のヒントになったお菓子と思うと不思議な感じです。

 花ぼうろは、ブッセみたいなおかしで、杏ジャムがはさんであります。是は大好き。【北島】のお菓子を買うときは是をいつも買ってました。

 オブリガードは、ポルトガルから伝わった丸ぼうろの原型のお菓子を再現した物らしいです。丸ぼうろに生姜と砂糖でコーティングしてあるもの。丸ぼうろも普通のよりちょっと厚め。甘いので、エスプレッソとかにあうかも。コーティングのおかげで、味は、生姜煎餅に似てるかも。もともとポルトガルから伝わったお菓子はとても甘かったそうです。平戸のカスドースなんんかもそうですけどね。それを日本人が好む味に進化させていったのが、今のお菓子なのです。

 今日はおまけで立ち寄った佐賀ですが、シュガーロード(長崎街道)沿いの宿場町の中ではとてもお菓子が多いエリアです。また日を改めて調査に伺うことにいたしましょう。


《私の思い出の中の「丸ぼうろ」》
 これは、叔母から聞いた話。私の父方は佐賀県の出身です。大きな麹屋さんだったそうです。祖父はお坊ちゃまとして育てられ、乳母やら、お手伝いさんやらが廻りにいたそうです。そして、おやつは、必ず「丸ぼうろ」ときめられていたそうです。
 祖父があとを継いだ麹屋は、詳しい事はわかりませんが、商売がうまくいかなくなって、私の父が生まれた時は没落していたので、父はそんな話は知らないようでしたけどね。
 丸ぼうろを食べながらふと思い出した話でした。


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さて、ここでおさらいコーナー
 ~長崎街道(シュガーロード)について~
 長崎街道(シュガーロード)は江戸時代に整備された脇街道の一つで、小倉の常盤橋を起点として長崎にいたるまでの路線です。長崎の出島に入った砂糖はこのルートを通って大阪や江戸に運ばれました。この砂糖が通った道沿いには、さまざまなお菓子が生まれることとなります。そして、時代が下って、炭鉱が華々しい頃にそのお菓子たちは筑豊で大きく花開く事になります。今では全国的に有名になっている【ひよこ】や【チロルチョコ】などは筑豊生まれのお菓子です。
 私はこのシュガーロードを歩いて、お菓子が生まれた土壌、文化などを調べたいと常々思っていた・・というわけです。小倉~長崎までの宿場町に繁栄したお菓子、今でも残っている古いお菓子、新しい時代のお菓子、絶滅しかかっているお菓子など調べますよ。そして長崎まで調べたら、南蛮菓子の故郷、ポルトガルへ・・・と野望をいだいております。
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Posted by はなはな at 21:51│Comments(0)佐賀
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